Coincheckの新サービス「Coincheckステーキング」が2025年1月31日に開始します。このサービスでは、イーサリアムを保有するだけで最大年率2.7%（お客様利回り最大1.9%）の報酬が得られます。
他の暗号資産取引所のステーキングと異なり、売買や送金の制限がないのが特徴です。また、特別な申し込み手続きは不要で、Coincheckでイーサリアムを保有しているだけで自動的に報酬を受け取ることができます。
報酬は28日ごとに付与され、サービス開始から数か月をかけて段階的に拡大していく予定です。暗号資産による新しい資産運用手法として注目を集めています。
この記事では、Coincheckステーキングの特徴や始め方、注意点について詳しく解説します。
Coincheckステーキングの概要と特徴
出典：コインチェック公式サイト
Coincheckステーキングは、2025年1月31日から提供開始される暗号資産（仮想通貨）の新しい運用サービスです。
特別な手続きや申し込みが不要で、Coincheckに預けたイーサリアム（ETH）を自動でステーキングし、報酬を得ることができます。この仕組みにより、ユーザーは手軽に暗号資産を運用できます。
他の暗号資産取引所のステーキングサービスでは、通常ロック期間中は暗号資産の売買や送金ができませんが、Coincheckステーキングでは送金や売却の制限がないのが特徴です。これにより、柔軟な資産運用が可能です。
複利効果を活用した資産運用も可能で、獲得した報酬を再投資することで、より効率的な資産形成を目指せます。特に長期的な資産運用を考えている投資家に適したサービスといえます。
サービス開始時期と対象通貨
Coincheckステーキングは、2025年1月31日からサービスを開始します。対象となる暗号資産は、2025年1月時点ではイーサリアム（ETH）のみとなっています。
サービス対象者は、Coincheckの口座で対象暗号資産を保有する全てのユーザーです。ただし、当社が別途定める適格要件を充足する場合に限定されます。詳細はCoincheck暗号資産取引説明書で確認できます。
将来的には他の暗号資産にも対象を拡大していく予定です。これにより、ユーザーの資産運用の選択肢がさらに広がることが期待されます。ETH以外の通貨については、準備が整い次第順次公開される予定です。
報酬率と運用期間
Coincheckステーキングの報酬率は以下の通りです。
| 項目 | 利率 |
|---|---|
| 年率（ETHプロトコル報酬） | 最大約2.7% |
| お客様利回り | 最大1.9% |
報酬の付与は28日ごとに行われ、初回は2025年3月5日（水）午後を予定しています。2回目以降は28日ごとの水曜日に報酬が付与されます。
なお、ステーキングのプロセスは段階的に拡大されるため、開始後数か月の間は上記の利回りよりも低くなる可能性があります。これは、安全性を確保しながら、サービスを安定的に提供するための措置です。
報酬は自動的にユーザーの取引アカウントに付与されます。貸暗号資産アカウントの残高に対しては、貸暗号資産アカウントに付与される仕組みになっています。
最低投資額と手数料
Coincheckステーキングの大きな特徴は、最低投資額が設定されていない点です。1ETHからでも参加可能で、保有しているイーサリアムの量に応じて報酬を獲得できます。
また、ステーキングサービスの利用自体に手数料は発生しません。通常の暗号資産取引にかかる手数料は別途必要ですが、ステーキング報酬の受け取りや運用に関する追加の手数料は一切かかりません。
さらに、報酬を受け取りたくない場合はオプトアウトすることも可能です。この設定は、Coincheckのウェブサイトまたはアプリから簡単に行えます。オプトアウトを希望する場合は、報酬付与日の前日までに設定を完了する必要があります。
暗号資産（仮想通貨）ステーキングの基礎知識
暗号資産ステーキングは、暗号資産の新しい運用方法として注目を集めています。従来の暗号資産取引が売買による利益（キャピタルゲイン）を目指すのに対し、ステーキングは保有するだけで報酬が得られる点が特徴です。
特にイーサリアムがPoS（プルーフ・オブ・ステーク）に移行したことで、多くの投資家の関心を集めています。ステーキングは株式の配当や不動産の家賃収入のように、保有することで定期的な収入（インカムゲイン）を得られる新しい投資手法として確立されつつあります。
なお、全ての暗号資産でステーキングができるわけではありません。ビットコイン（BTC）のようにPoW（プルーフ・オブ・ワーク）を採用している暗号資産では、ステーキングを行うことができません。
ステーキングとは
ステーキングとは、暗号資産をブロックチェーンネットワークに預け入れることで報酬を得られる仕組みです。これは、暗号資産を「ステーク（賭ける）」することで、ブロックチェーンの維持や取引の承認に参加し、その対価として報酬を受け取る仕組みです。
具体的には、保有する暗号資産を一定期間ロックし、ブロックチェーンネットワークの運営に協力します。この間、暗号資産は取引の承認やブロックの生成に使用され、その貢献度に応じて報酬が付与されます。
ステーキングの大きな特徴は、専門的な知識やトレーディングスキルがなくても始められる点です。暗号資産取引所のステーキングサービスを利用すれば、保有するだけで自動的に報酬を得ることができます。また、多くの場合、比較的少額から始められるため、初心者にも取り組みやすい投資方法といえます。
PoS（プルーフ・オブ・ステーク）の仕組み
PoS（プルーフ・オブ・ステーク）は、暗号資産の保有量に応じて取引の承認権が得られる仕組みです。これは、ビットコインなどが採用するPoW（プルーフ・オブ・ワーク）とは異なるコンセンサスアルゴリズムです。
| 項目 | PoS（プルーフ・オブ・ステーク） | PoW（プルーフ・オブ・ワーク） |
|---|---|---|
| 承認方式 | 保有量による承認 | 計算力による承認 |
| 消費電力 | 少ない | 多い |
| 参加ハードル | 低い | 高い |
PoSでは、多くの暗号資産を長期間保有しているユーザーほど、承認者として選ばれる確率が高くなります。これは、多くの資産を持つユーザーほどネットワークの健全性に対して責任を持つという考えに基づいています。
また、PoSは環境にやさしい仕組みとしても注目されています。PoWが大量の電力を消費する計算処理を必要とするのに対し、PoSは保有量に基づいて承認者を決定するため、消費電力を大幅に抑えることができます。
ステーキングとレンディングの違い
暗号資産の運用方法には、ステーキングとレンディングがありますが、その仕組みは大きく異なります。
| 項目 | ステーキング | レンディング |
|---|---|---|
| 仕組み | ブロックチェーンネットワークの維持に貢献 | 第三者への貸し出し |
| 報酬源 | ネットワーク維持の報酬 | 貸出利息 |
| 安全性 | コールドウォレットで分別管理 | 取引所による運用 |
ステーキングは暗号資産をブロックチェーンネットワークの維持に活用する方法です。一方、レンディングは暗号資産を第三者に貸し出して利息を得る方法です。
安全性の面では、ステーキングの方が優れています。ステーキングされた暗号資産は通常、コールドウォレットで分別管理されますが、レンディングの場合は取引所が自由に運用できる状態になります。
また、報酬率はステーキングの方が一般的に高くなります。レンディングが1%～10%程度の固定利率であるのに対し、ステーキングは10%以上の高利率が期待できる場合もあります。ただし、どちらの場合も暗号資産の価格変動リスクは存在することに注意が必要です。
Coincheckステーキングのメリット
Coincheckステーキングは、暗号資産（仮想通貨）の運用において、複数の優位性を持っています。
業界をリードする安全性と高い利回りを実現しながら、初心者にも扱いやすい設計となっています。
特に送金や売却の制限がない点は、他の取引所にはない大きな特徴です。また、複利効果を活用した長期運用が可能な点も、資産形成を目指す投資家にとって魅力的です。
メリット①：業界トップクラスの高利回り
Coincheckステーキングの年率は最大約2.7%で、お客様利回りは最大1.9%となっています。この利率は、一般的な円預金と比較して非常に魅力的な水準です。
| 運用方法 | 年利回り |
|---|---|
| 普通預金 | 0.001%程度 |
| 定期預金 | 0.01%程度 |
| Coincheckステーキング | 最大1.9% |
報酬は28日ごとに自動で付与され、面倒な手続きは一切必要ありません。さらに、ステーキングサービスの利用自体は完全無料で、追加の手数料は発生しません。
メリット②：初心者でも簡単に始められる
Coincheckステーキングの大きな特徴は、特別な申し込み手続きが不要という点です。Coincheckで対象の暗号資産を保有しているだけで、自動的にステーキング対象となります。
また、最低投資額の制限がないため、少額から始めることができます。これは、暗号資産投資を始めたばかりの方や、リスクを抑えて運用したい方に適しています。
さらに、専門的な知識や複雑な操作は一切必要ありません。通常のステーキングでは必要となるウォレット管理やネットワーク設定なども、全てCoincheck側で対応します。
メリット③：複利効果で資産を効率的に増やせる
Coincheckステーキングでは、獲得した報酬を自動的に再投資することで、複利効果を活用した資産運用が可能です。
例えば、100万円相当のイーサリアムをステーキングした場合の運用シミュレーションは以下のようになります。
| 期間 | 単利運用 | 複利運用 |
|---|---|---|
| 1年後 | 101.9万円 | 101.9万円 |
| 3年後 | 105.7万円 | 105.8万円 |
| 5年後 | 109.5万円 | 109.8万円 |
28日ごとの報酬受け取りにより、効率的な複利運用が可能です。また、報酬は自動的に再投資されるため、面倒な手続きは必要ありません。
メリット④：安全性の高い運用が可能
Coincheckステーキングでは、預けた暗号資産はコールドウォレットで厳重に管理されます。これにより、オンラインでの不正アクセスやハッキングのリスクを最小限に抑えています。
また、資産は法令に基づく分別管理の対象となっており、取引所の資産と完全に分けて管理されます。これは、レンディングサービスにはない安全性の高さです。
さらに、日本の金融庁に登録された暗号資産交換業者として、厳格な管理体制のもとでサービスを提供しています。セキュリティ面での信頼性は業界トップクラスといえます。
Coincheckステーキングの注意点
Coincheckステーキングは高い利回りや安全性を提供する一方で、いくつかの注意すべき点があります。
サービス開始直後は最大利回りより低い報酬率となる可能性があり、徐々に報酬率が上がっていく設計となっています。
また、暗号資産特有の価格変動リスクも存在するため、投資判断の際は十分な理解が必要です。
注意点①：ロック期間中は売買・送金不可
一般的なステーキングサービスでは、ステーキング中の暗号資産は一定期間ロックされ、その間は売買や送金ができません。しかし、Coincheckステーキングでは、この制限が緩和されています。
ただし、ステーキングのプロセスは段階的に拡大されるため、サービス開始直後は全ての保有イーサリアムがステーキング対象とならない可能性があります。
報酬の受け取りを希望しない場合は、オプトアウトの設定が必要です。この設定は報酬付与日の前日までに完了する必要があり、設定後はその期間の報酬は発生しません。
注意点②：暗号資産の価格変動リスク
暗号資産は一般的に価格変動が大きく、ステーキング報酬を上回る損失が発生するリスクがあります。イーサリアムの価格推移を見ると、以下のような変動が確認できます。
| 期間 | 価格変動幅 | 変動率 |
|---|---|---|
| 2024年 | 150,000円～300,000円 | ±50%程度 |
| 2023年 | 120,000円～280,000円 | ±60%程度 |
ステーキング報酬は暗号資産で付与されるため、円換算での収益は市場価格に影響を受けます。そのため、長期的な視点での投資判断が重要です。
注意点③：報酬率の変動可能性
ステーキング報酬率は市場環境や参加者数によって変動する可能性があります。Coincheckステーキングの報酬率は以下の要因によって変化することがあります。
具体的には、ETHプロトコルから受け取る報酬率の変動や、ステーキング参加者の増減による影響などが考えられます。2025年1月時点での最大年率2.7%（お客様利回り最大1.9%）は、将来的に変動する可能性があります。
また、サービス開始後数か月は段階的な報酬率の上昇が予定されています。これは安全性を確保しながらサービスを展開するための措置であり、開始直後は最大利回りを下回る可能性があることを理解しておく必要があります。
Coincheckステーキングの始め方
Coincheckステーキングは、特別な申し込み手続きなく始められるサービスです。必要なのは、Coincheckの口座開設とイーサリアムの保有だけです。
開始までの流れは3つのステップで完了し、すべての手続きはスマートフォンやパソコンから行えます。
また、最低投資額の制限がないため、少額から始めることができます。
STEP1：Coincheckに口座開設
まずはCoincheckの口座開設が必要です。口座開設の手順は以下の通りです。
| 必要書類 | 所要時間 | 対応デバイス |
|---|---|---|
| 本人確認書類（運転免許証など） | 最短10分 | スマートフォン/PC |
スマートフォンからの申し込みがもっとも簡単で、カメラ機能を使って本人確認書類を撮影するだけで手続きが完了します。
また、口座開設は完全無料で、維持費などの経費も一切かかりません。個人のお客様の場合、審査完了まで最短当日での対応が可能です。
STEP2：イーサリアムを購入
口座開設が完了したら、ステーキングの対象となるイーサリアム（ETH）を購入します。購入方法は以下の手順で行えます。
まず、日本円を入金します。入金方法は銀行振込またはクイック入金が利用可能で、クイック入金なら即時に取引可能です。
イーサリアムの購入は成行注文がおすすめです。手数料は取引額の0.1%程度で、業界でも競争力のある水準となっています。なお、イーサリアムは0.0001ETH（約50円相当）から購入可能です。
STEP3：ステーキングに申し込む
Coincheckステーキングの特徴は、特別な申し込み手続きが不要という点です。イーサリアムを保有しているだけで、自動的にステーキングの対象となります。
ただし、報酬を受け取りたくない場合は、オプトアウトの設定が必要です。この設定は以下の方法で行えます
| 設定方法 | 必要なバージョン |
|---|---|
| Coincheckアプリ | iOS：4.15.5以降 Android：4.15.4以降 |
| WEBサイト | 制限なし |
報酬は28日ごとに自動で付与され、初回は2025年3月5日を予定しています。獲得した報酬は取引アカウントで確認できます。
報酬を受け取りたくない場合の設定方法
Coincheckステーキングでは、報酬を受け取りたくない場合のためにオプトアウト（報酬を受け取らない設定）が用意されています。
設定はアプリまたはWEBサイトから簡単に行えるため、ユーザーのニーズに応じて柔軟に対応できます。
なお、オプトアウトは報酬付与日の前日までに設定を完了する必要があります。
アプリでの設定手順
設定にはアプリの最新バージョンが必要です。対応バージョンは以下の通りです。
| OS | 必要バージョン |
|---|---|
| iOS | バージョン4.15.5以降 |
| Android | バージョン4.15.4以降 |
アプリでのオプトアウト設定は以下の手順で行います。
まずアプリのホーム画面から「設定」を選択し、「ステーキング設定」をタップします。その後、「報酬を受け取らない」を選択し、確認画面で内容を確認して設定を完了します。
設定状況はいつでも確認・変更が可能です。ただし、変更は次回の報酬付与日から適用されます。
WEBでの設定手順
WEBサイトからのオプトアウト設定は、PCやスマートフォンのブラウザから行えます。
設定手順は以下の通りです。
まずCoincheckのWEBサイトにログインし、上部メニューから「設定」を選択します。続いて「ステーキング設定」を選び、「報酬を受け取らない」にチェックを入れて保存します。
設定完了後は確認メールが送信されます。メールに記載された内容を確認し、設定内容に間違いがないか確認することをお勧めします。
なお、オプトアウトを設定しても保有するイーサリアムがステーキングのプロセスの対象となる可能性がありますが、報酬は発生しません。
よくある質問
Coincheckステーキングに関する主要な疑問点について、明確に解説します。
Q：申込金額の上限はありますか？
1回あたりの申込金額に上限は設定されていません。保有しているイーサリアムの全額をステーキング対象にできます。
ただし、サービス開始直後は段階的に対象額を拡大していく予定です。そのため、初期段階では保有額の一部のみが対象となる可能性があります。
また、申込回数に制限はないため、複数回に分けて参加することも可能です。
Q：報酬はいつもらえますか？
報酬は28日ごとに自動付与されます。初回の付与は2025年3月5日（水）午後を予定しています。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 付与頻度 | 28日ごと |
| 初回付与日 | 2025年3月5日 |
| 付与方法 | 取引アカウントに自動付与 |
報酬はイーサリアムで付与され、付与されたETHはすぐに取引可能です。
Q：途中解約は可能ですか？
Coincheckステーキングの特徴として、通常の取引と同様に売買が可能です。一般的なステーキングサービスで必要となるロック期間はありません。
ただし、報酬の受け取りを停止したい場合は、オプトアウト設定が必要です。この設定は次回の報酬付与日から適用されます。
Q：税金の扱いはどうなりますか？
ステーキング報酬は、一時所得または雑所得として課税対象となります。確定申告の際は以下の点に注意が必要です。
報酬獲得時の時価を収入金額として計算する必要があります。また、確定申告は報酬を受け取った年の所得として申告します。
なお、詳細な税務処理については、税理士などの専門家に相談することをお勧めします。
まとめ：Coincheckステーキングで始める資産運用
Coincheckステーキングは、イーサリアムを活用した新しい資産運用の形を提供するサービスです。
主な特徴として、申込手続き不要で最大年率2.7%の報酬が期待できる点や、売買制限がなく柔軟な運用が可能な点が挙げられます。
また、コールドウォレットでの分別管理により高い安全性を確保しており、初心者でも安心して始められる設計となっています。
2025年1月31日のサービス開始以降、段階的に拡大していく予定です。暗号資産による資産運用に興味がある方は、新しい選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。
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